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2022年5月15日 コラム
革の種類
■革の種類
なめした革は大きく分けて2種類に分けられます。
一般的な牛・馬・羊・豚などの家畜を目的として飼育された動物からの革を指す「一般革」と一般革以外の希少な動物から採れる革を指す「エキゾチックレザー」です。
エキゾチックレザーは鳥類や魚類、は虫類など「手に入りにくい希少性」があるものを指し、その背景にはワシントン条約などの捕獲制限なども関係しています。
その分一般革よりも価格が高いものがほとんどです。
一般革については動物の種類以外にも大きさや重量、雌雄で区別することもあります。
スキン(Skin)…子牛皮、羊皮などのように薄くて小さい、軽い革
ハイド(Hide)…成牛皮、馬皮などのように25ポンド(約11.5kg)以上ある革
最も一般的な牛革についていくつかご紹介します。
〇カーフスキン
生後6か月ぐらいの子牛の皮で、薄手でキメと繊維構造がもっとも細かく、最上質。
成牛革に比べて銀面が平滑で、キメが細かく、高級な革になります。
【 主な使用用途 】靴、ハンドバッグ、かばん、手袋、衣料 など
〇キップスキン
生後6か月から2年ぐらいの、カーフよりやや厚手の皮。カーフについで上質。
【 主な使用用途 】靴、ハンドバッグ、かばん、手袋、衣料 など
〇カウハイド
生後2年を経過した雌牛の皮です。皮の厚さは雄牛ほどなく、やや柔らかさをもっています。
カーフスキンやキップスキンより厚みがあり、丈夫なのが特徴です。
【 主な使用用途 】靴甲・底革、かばん類、家具、インテリア、工業ベルト など
〇ステアハイド
生後2年を経過した雌牛の皮です。皮の厚さは雄牛ほどなく、やや柔らかさをもっています。
カーフスキンやキップスキンより厚みがあり、丈夫なのが特徴です。
【 主な使用用途 】靴甲・底革、かばん類、家具、インテリア、工業ベルト など
〇ブルハイド
生後3年以上の、去勢していない雄牛の皮です。大型でキメが粗く、頭、首、肩部が極めて厚く、アメリカの雄成牛の皮には焼き印のあるものとないものがあります。工業用パッキンなど頑丈さを 求められる製品に使われるため、「命を守る革」とも言われています。
【 主な使用用途 】靴甲・底革、かばん類、家具、インテリア、工業ベルト など
参考文献:一般社団法人 日本皮革産業連合会 『革のプロが教える、レザーの基本講座』